不動産売却時の圧縮記帳とは

企業が事業用に使用していた不動産を売却する際には、売却益か売却損が発生することがよくあります。簿価と異なる金額で売却することが多いためです。また、国や地方公共団体から補助金や助成金などの支給を受けて不動産を購入することもあるでしょう。そういった場合には、圧縮記帳の方法で仕訳をしています。圧縮記帳は補助金や助成金の分を簿価から差し引くやり方です補助金や助成金の部分が課税対象にならないようにするために行います。固定資産圧縮損という勘定科目を使用して、簿価を実際の購入価額よりも少なくするというやり方です。
そして、圧縮記帳の方法で不動産を帳簿に記録している場合には、不動産売却をするときにも通常とは異なる会計処理をしなければなりません。簿価が実際の購入価額よりも低くなっているためです。その状態で、不動産売却をした場合には、適正な価格で売却すれば、かなり大きな売却益が出ることになります。売却益は収益として扱われるため、課税対象になるのです。そのため、税負担が重くなってしまいます。そうなると、補助金や助成金を支給する趣旨と反するため、簿価を圧縮前に戻す必要があるのです。
この処理を行わずに不動産売却をした場合には、利益が多く計上することになり、株主総会などで、修正を求められることも少なくありません。そのため、圧縮記帳をしている土地や建物を売却する際には、簿価を戻すタメの処理を忘れないようにしましょう。